ビバ熱帯果実 in 油山

2019年春から福岡 油山で熱帯果実を栽培

ゴンドラジ レブ

 

東インド料理店を営んでいる友人の頼みで、ゴンドラジ レブの実生苗を7本、2023年12月初旬に預かった。日本で種を植え、芽を出したものだそうだ。ただのレモンの一種だと思って気軽に引受けたが(レブとはライム(インドではレモン)の事だが実際はライムでもレモンでもない雑種)、海外のインターネットサイトで色々と調べたところとんでもないものだということが分かった。以下の通り。

現在、世界中に出回っている柑橘類のほとんどはインド北東部とその周辺地域が原産で、異なる品種の自然交配でいくつかの雑種が誕生しているが、ゴンドラジ レブもその一つであり、バングラデシュ原産。ライムとマンダリンオレンジ、あるいはサワーオレンジとシトロンの交配種ではないかと言われている。バングラデシュ東部のシレット市と南東部のチッタゴン市周辺が主な産地であるが、バングラデシュ東部で自生しているほか、家庭の裏庭にも植えられている。またインド東部、コルカタのある西ベンガル州でも多く栽培されている。生育できる土壌が非常に限定的なため他の地域での栽培が難しく、アジアの他の地域に植栽され栽培が試みられたが成功しなかった。インド国内であっても南部(バンガロールなど)での試みが失敗に終わっている。これは動物でいえば中国のパンダのようなもので、バングラデシュやインド ベンガルの象徴として珍重され厳重に保護されている。タイのカフィアライム、カリブ海のキーライム、中国の広東ライムとは対照的に門外不出である。バングラデシュでは民謡にもよく登場する他、故郷を思い起こすノスタルジーのシンボルとしてアーティスト達がその歌詞に込めて歌っている。ゴンドラジとは「香りの王」という意味で、その名の通り力強い香りや風味が特徴。ゴンドラジ レブの香りはバングラデシュ人にとって、家で料理をする両親、香り立つ裏庭、居心地の良いレストラン、そして採れたての果実を並べる市場の売り子等、子供時代を思い出させる故郷の香りと言われている。同時にインド ベンガルでも、「コルカタの夏といえばゴンドラジ レブ」と言われるほどで、家庭の裏庭で沢山の白い花と果実をつけ、どの家庭の食卓でも野菜、魚、米の入ったボウルと一緒に果実のスライスが並ぶ。果皮は厚みがあり、果汁は少ないが香り豊か。オレンジやレモン、ライムを思わせる果皮のほろ苦さ、果肉のフローラルで微かにフルーティな、明るくピリッとした爽やかで不思議な風味・味わいが魅力。果皮、果汁、果肉は食用で、最初は非常に軽い酸味があるがすぐに消え、その後独特のフルーティーな香りが押し寄せる。イギリスのジン「タンカレー」に「ランプール ライム」フレーバーのラインナップがあるが、これは「ゴンドラジ レブ」フレーバーの事である。

と、ハードル爆上がりである。当初は春先になったら露路植えしようと考えていたが、土壌をシビアに選ぶとなれば、鉢植えで栽培した方がいいのかもしれない。または、カラタチの苗を買って接木をすれば露路植えにも耐えれるかもしれない。

とりあえず、葉が黄ばんでいたので苦土石灰を撒いた。名前を大きい順にA〜Gと名付けたが、Gは既に瀕死の状態である。まずはこの冬は加温のハウス第1棟内に置いて春を待とう。

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f:id:sato_meats_sato:20231215123813j:image<2023年12月10日。A、B、C、D、E、F、Gの順に。>

FとGは土の水捌けが悪いようだ。手遅れかもしれないが、植え替えてみよう。

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f:id:sato_meats_sato:20231231072208j:image<2023年12月30日。A、B、C、D、E、F、Gの順に。>

FとGの植え替えをした。まずはF。根はまだ生きているようだ。スリット鉢の底に新しい基本の土を入れ、そこに細粒の鹿沼土を敷き、そこにFの根を置いた状態で根が見えなくなるまで細粒の鹿沼土を入れ、根が見えなくなったらまたその上から新しい基本の土を被せて終了。

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f:id:sato_meats_sato:20240103215236j:image<2024年1月3日。F。>

次にG。根はかなり枯れているが、一部まだ生きた白い根が残っていた。Fと同様、スリット鉢の底に新しい基本の土を入れ、そこに細粒の鹿沼土を敷き、そこにGの根を置いた状態で根が見えなくなるまで細粒の鹿沼土を入れ、根が見えなくなったらまたその上から新しい基本の土を被せて終了。

FとGはしばらく厳戒態勢で様子を見る。

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f:id:sato_meats_sato:20240103215240j:image<2024年1月3日。G。>

FとGはやはりかなり厳しい。もう枯死したかもしれない。このまま春まで見守る。

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f:id:sato_meats_sato:20240203224112j:image<2024年2月3日。A、B、C、D、E、F、Gの順に。>

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f:id:sato_meats_sato:20240224120358j:image<2024年2月24日。A、B、C、D、E、F、Gの順に。>

Gが、触るとポキッと折れてしまった。根が生きていれば良いが。Fも同様に地上は枯れているので、根の状況次第だ。

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f:id:sato_meats_sato:20240325080127j:image<2024年3月24日。A、B、C、D、E、F、Gの順に。>